ホラー映画初心者のすけきよです。「アブノーマル・ビューティ」で知ったパン・ブラザースの代表作「THE EYE(アイ)」見ました。

あらすじ:双子の監督・オキサイド兄弟が、実際にあった事件をモチーフに映画化したホラー。幼い頃に失明たマンは、20歳になりようやく角膜移植手術を受け視力を回復する。ところがそれ以来、人には見えないものも見えるようになり…。
「アブノーマル・ビューティ」も途中で作風が変わりましたが、「アイ」も途中で作風が変わります。監督いわく、「前半ホラーで怖がらせ、後半はドラマを見せる」こういう狙いがあったようです。ようですというかありますですね。コメンタリーで言っていたから間違いないです。
ところでなぜアジア系が「パン・ブラザース」でアメリカ系が「ウォシャウスキー兄弟」なんでしょうかね?どう考えても「パン兄弟」に「ウォシャウスキー・ブラザーズ」だと思うんですが。まぁ、ゴロが悪いと言われてしまえばそれまでですが(笑)
あと実話を元に作っていると言われていますが、角膜移植した人が霊が見えるようになったという話ではなく、角膜移植した少女が1週間後になぜか自殺してしまったという話を元にあらゆる怪談を盛り込んで最後タイの大事故を盛り込んだをいうのが真相です。ですから、映画の作りとしてはエピソードのぶつ切りが多くシーンの暗転が非常に多いです。
見る前にふと思ったんですが、この話「世にも奇妙な物語」で同じ話が無かったっけ?と思ったんですが、あれは角膜移植した人がドナーを殺した犯人の顔が見えるっていう話でした。似ているようで違う話でよかったです。同じだったら「パクリだろ〜」なんて大騒ぎするところでしたから。
主演の女性は「本庄まなみ」に似てると思いますがどうでしょうか?角度によっては「内田有紀」とか「坂井真紀」にも似てる部分があるんですが、ベースは「本庄まなみ」ではないでしょうかね。またどうでもいい話してますが…。
ストーリーはあると言えばあるし無いと言えば無いような感じです。角膜移植して霊が見えるようになってドナーを調べにいったらドナーも霊が見えた人間でしたという話です。これだけの話を100分もたせるにはどうしたらいいかと思って怪談で伸ばしたというわけではなく、やりたいこと全部つめて作品のテンポを考えて余計なシーンを削っていったら100分になったっていう感じでしたね。それだけいろんなものが詰め込まれお化け屋敷みたいな作品です。
ネットでの感想をみるとホラーじゃないとか後半のドラマは要らないとかいう意見が多かったと思うのですが、ボクは後半のドラマ部分で泣けましたね(恥)
特にインインの死ぬシーンはやばかったです。号泣ですよ号泣(笑)「仄暗い水の底から」でも泣いてしまったボクですが、この作品でも泣くとは思いませんでした。余談ですが、ハリセンボンのはるかが「最近、仄暗い水の底からで泣いた」と言っていて相方の春菜が「ホラーで泣きますか普通」なんて言っていましたが、ボクは「わかる、わかるぞはるか。」とうなずいてしまいました(笑)他にわかってくれる人いませんかね?
この作品結局何が言いたかったのかと考えると、幸せは人それぞれって感じでしょうか?なぜなら主人公が救ったのはドナーの魂だけであとはどの霊も救えません。お婆さんも近所の小学生もインインも誰も救えません。ドナーの女性の魂は救えましたがそれで一見落着とはならず、タンクローリーの爆破事故を予知していながら結局救えず大勢が目の前で死にます。ドナーと同じ運命と辿ってしまうという「なんじゃそりゃそりゃ Ⓒ出川哲郎」という結末が待ってます。でもこのハッピーにしないところがアジアの特徴でしょうか。実際「なるほど、そうきたか」と感心してしまいましたから。
2008年にジェシカ・アルバ主演でリメイクが制作されましたが、予告を見たところほとんど変わりがないようです。てか、この爆破事故が描きたいがためにリメイク作ったんではないかと思うくらい力を入れて爆破を描いているみたいです。最後のオチも同じようですし、ほとんどオリジナルを変わりがないんじゃないでしょうか。「オーメンリメイク」みたいになんで作ったのってことにならなければいいですが。
賛否両論ありますが、ボクは好きな作品ですね。2,3は路線変更してしまってかなりヤバイっていう話を聞きますが、1作目に関してはコンセプトもいいし泣けたしまぁ見てもいいかなっていう作品だと思います。